ここがポイント

  • 2026年10月15日発表の公認コースは学費558,000円から。MGM大阪は採用人数を公表していない
  • 海外で1000万円以上という記述は新聞記事の一文。公的統計の賃金は別の形で出ている
  • 卓に立つには、雇う事業者がカジノ管理委員会の確認を受ける必要がある

学費は3カ月コースで558,000円と、一円単位で決まっている。一方、MGM大阪はディーラーを何人雇うのかを公表していない。日本カジノスクールが2026年10月15日に発表した「MGM大阪公認コース」は、2027年4月に始まる。卓に立つ最後の手続きも、学校の外にある。払う額ははっきりしたのに、出口の数字は誰が示すのか。

受講料は決まり、雇う人数は決まっていない

学費は消費税込みで、3カ月コースが558,000円、6カ月コースが580,000円、1年コースが602,000円。入学金から教材費まで細かく書いてあって、払う側の条件は具体的やね。

入学できるのは満18歳以上で、違法カジノで働いた経験や犯罪歴がないことも条件だ。2027年の募集要項では、各コース50名、1年コースだけは25名で締め切る。

10月15日の会見で、MGM大阪のエドワード・バウワーズ社長は「世界水準のIRを造るには、人材育成は今から始める必要があり、重要な一歩になる」と述べた。今から始まったのは、たしかに育成のほうだ。

学校はこのコースを、MGM大阪での就業を目指すための専門教育と位置づけている。目指す、であって、約束とは書いていないよね。

MGM大阪は、ディーラーを何人雇うのかを公表していない。学校は、MGM大阪からお金の支援も受けていないという。

入口を整えたのは学校で、出口の数字を示せるのは雇う会社のほう。では、報じられた最大3000人という数はどこから来たのか。

図1 受講料は一円単位まで決まっている
コース入学金授業料教材費学費合計
短期集中3カ月55,000482,20020,800558,000
6カ月77,000482,20020,800580,000
1年99,000482,20020,800602,000

3千人は学校が台数から見積もった数

ディーラーの雇用人数について、日本カジノスクールは2500~3千人程度と推定している。海外のカジノを参考に、テーブルゲームの台数から数えた数字だ。

その台数は、大阪IRの区域整備計画に載っている。テーブルゲーム約470台、電子ゲーム約6,400台だ。

計画は、IR施設の雇用者数を約1.5万人、開業を2030年秋頃としている。その1.5万人のうちディーラーが何人なのか、MGM大阪は公表していない。

計画は、ディーラーをスクールの卒業生と、海外で働く日本人ディーラーを中心に採用するとも書く。通う人には心強い一文やけど、経験者と同じ枠で採用を競うことになるとも読める。

学校の目標は、開業までに2000人の育成。日本カジノスクールの校長、大岩根成悦氏は会見で「大阪から世界へ羽ばたく人材を育て、IRの成功に貢献したい」と語った。

需要の見積もりも育成の目標も、学校の側から出た数字ということになる。では、お金の話はどうか。

年収1000万円は平均ではなくケースの話

KEY NUMBER。23,618人。2024年第4四半期末のフルタイムのディーラー
図版:2024年第4四半期末のフルタイムのディーラー

産経新聞は、海外ではチップを含めて1000万円以上のケースもみられると書いた。日本での年収は明確でなく、平均400万円程度との見方もあるという。

記事の書き方は、見方もある、ケースもみられる、というもの。どちらの数字にも、誰の見方なのか、どの統計なのかは書かれていない。

公的な統計には、別の形の数字がある。マカオ統計局によると、2024年12月のフルタイムのディーラーの平均月収は、不定期の報酬を除いて21,470パタカだった。

2024年第4四半期末のマカオのフルタイムのディーラーは23,618人。ひと握りの例ではなく、それだけの人をならした数字だ。

米労働統計局によると、2025年5月のギャンブル・ディーラーの年間賃金の中央値は34,320ドルだった。

通貨も時点も違うから、円に直して並べることはしない。ただ統計の数字は平均や真ん中の人の賃金で、チップを含めた個々のケースとは性格の違う数字だ。

図2 公的統計にある賃金と、記事の一文
出どころ数字何の数字か時点
マカオ統計局21,470パタカフルタイムのディーラーの平均月収(不定期の報酬を除く)2024年12月
米労働統計局34,320ドルギャンブル・ディーラーの年間賃金の中央値2025年5月
産経新聞の記事1000万円以上海外でチップを含めたケース。誰の見方か、どの統計かの記載なし2026年10月24日

卓に立てるかを決めるのは学校の外

修了生がMGM大阪のディーラー関連職に応募すると、原則として書類選考が免除され、オーディションを受けられる。免除されるのは書類までで、合否はその先で決まる。

その先には法律の関門もある。IR整備法は、客とカジノ行為をする業務に人を就かせるには、カジノ管理委員会の確認を受けなければならないとカジノ事業者に定めている。腕を磨くのは本人でも、扉の手続きは雇う側が持っている。

審査されるのは、業務を的確に行う能力と、十分な社会的信用だ。確認の有効期間は3年で、引き続き働かせるには事業者が更新を受けなければならない。

法律は、依存防止の教育訓練を従業者に行うことも事業者に求めている。コースでも依存症対策を学ぶと報じられていて、ここはわたしも素直にうれしい。

言えるのは、学費と入学の条件と、法律の手順まで。MGM大阪が何人のディーラーをどんな賃金で雇うのか。わたしが次に確かめるのは、その数字だ。

卓に立つまでの関門は学校の外にもある

  1. 入学満18歳以上。違法カジノで働いた経験や犯罪歴がないことも条件
  2. 修了3カ月・6カ月・1年の3コース。最初の入学は2027年4月
  3. 採用試験MGM大阪のディーラー関連職は原則として書類選考が免除され、オーディションへ
  4. 委員会の確認カジノ事業者がカジノ管理委員会の確認を受ける。能力と十分な社会的信用を審査
  5. 有効期間は3年確認の有効期間は確認の日から3年。引き続き就かせるには事業者が更新を受ける

スクール入学からMGM大阪のディーラーとして働くまでの順序。募集要項、報道、IR整備法による(2026年10月時点)

日本の読者にとって

日本でカジノのディーラーとして働くには、雇う事業者がカジノ管理委員会の確認を受ける必要がある。その有効期間は3年で、続けて働くには事業者が更新を受けなければならない。学費と入学の条件は公表された一方、MGM大阪の雇用人数は公表されていない。

読者のみなさんへ

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この記事は、読者がよく検索している疑問と当サイトのデータをもとに編集部が企画し、出典に挙げた公式の発表と当サイトの記事、その元の報道だけを根拠に書いたものです。かぎかっこで引いた発言は元の報道にあるもので、発言者を添えています。事実は機械と別のAIが一文ずつ確かめ、編集長役のAIの基準に届いたものだけを公開しています。ギャンブルを勧めるものではありません。

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