シンガポールのカジノ規制法(Casino Control Act)の最新改正案が今週施行され、ゲームの結果判明後に賭けを取り消す行為や、スロットマシンなどの非カードゲームを録画する行為が刑事罰の対象となった。

2026年9月21日より、カジノへの立ち入りを禁じられた人物(Excluded person)が、自身が対象者であることを認識している、あるいは合理的に認識し得たにもかかわらず、カジノへの入場、滞在、または賭博に参加した場合、法的責任を問われることとなる。また、家族グループに対する保護が強化されたほか、カジノ運営者の倫理的行動に関する新たな要件が追加され、これに違反した者に対してカジノ規制庁(GRA)が措置を講じるための権限も拡充された。

シンガポール国内には、マリーナ・ベイ・サンズとリゾート・ワールド・セントーサという、カジノを備えた2つの統合型リゾート(IR)が存在する。

内務省(MHA)は月曜日、2年前に議会を通過した「2024年カジノ規制(改正)法」に関連する詳細を公表した。

改正内容には、ゲームの結果が判明した後に賭けを取り消す行為を犯罪とすることが含まれている。

内務省は「従来、結果判明後に賭けを行うことは違法であったが、結果判明後に賭けを取り消す行為は処罰の対象外であり、警察はこうした不正事案に対処するため他法の規定を適用せざるを得なかった」と説明している。今回の改正により、カジノ規制法下での規定が適正化される見通しだ。

非カードゲームの録画も新たに犯罪と規定された。内務省はこれについて、「以前はゲーム中に配られるカードを記録するデバイスの使用が違法とされていた。しかし、警察はスロットマシンなどの非カードゲームにおけるプレイパターンを記録し、カジノを欺こうとする客の事例を確認している。今回の改正により、現行の罰則対象が非カードゲームの録画にまで拡大された」と述べている。

排除命令に関する変更点として、家族訪問制限(Family Visit Limit)への違反が刑事罰化された。これにより、既存の排除命令や第三者による排除命令、訪問制限などへの違反と同様の扱いとなる。また、全国問題ギャンブル対策協議会(NCPG)は、既存の排除命令や訪問制限を新たな制限や命令へと即座に切り替えることが可能となった。これにより、これまで1〜2ヶ月を要していた空白期間が解消され、個人の保護が途切れる事態が回避される。

カジノ運営者の適格性基準の拡大について、内務省はカジノライセンスの保持能力を評価する際、新たな運用慣行を考慮できるようになったと発表した。これには、運営者が非倫理的な方法で事業を行っているか、シンガポールのカジノ賭博の信用を損なう行為があるか、また内部統制やコーポレートガバナンスに組織的な欠陥や不備があるかといった項目が含まれる。

カジノ規制庁は、これらの基準への違反により運営者のライセンス保持能力に影響があると判断した場合、当該運営者に対して懲戒処分を下す権限を有する。

さらにカジノ規制法は、マネーロンダリング、テロ資金供与、拡散金融への対策を目的として、カジノ運営者間での顧客情報の共有を義務付けた。これは、顧客がマネーロンダリング等のリスクが高いと判明した際、運営者がより迅速に対処できるようにすることを狙いとしている。

内務省は「これらの改正を総合することで、シンガポールのカジノ規制枠組みは強固かつ新たなリスクに対応可能なものとなり、カジノ運営の健全性を維持しつつ、ギャンブルによる弊害への防護策が強化される」との見解を示した。