韓国文化体育観光部は観光振興基金の融資支援指針を改定し、カジノ事業者による新規建設や拡張事業を目的とした同基金からの借り入れを初めて認めることとなった。

ソウル経済新聞の報道によれば、8月31日に申請受付が始まった第4四半期の融資枠から、カジノが施設融資の対象事業者に追加された。観光基金による施設融資制度が始まった1998年以来、カジノが対象に含まれるのは今回が初めてであると報じられている。

これは、カジノ側が基金に支払う年間の最大拠出率を、現在のGGRの10%から15%に引き上げる計画が進む中、政府側がカジノ業界に対して示した懐柔策ではないかとの見方が強い。

先頃開催されたIAGアカデミー・サミットにおいて、シンガポールのリゾート・ワールド・セントサのCOOである。韓国・仁川のインスパイア・エンターテインメント・リゾートの元CEOでもあるチェ・シ氏は、拠出金の引き上げが運営上の打撃となるだけでなく、銀行による融資モデルの見直しを招き、事業者の借り換え能力に悪影響を及ぼしかねないと警鐘を鳴らした。

「これはモデル上の極めて大きな変動要因であり、資金調達に実質的な影響を及ぼすだろう」とチェ氏は述べている。

「正直なところ、この発表には当惑している。韓国は約20億ドル(約3,159億6,000万円)の市場であり、その5%は1億ドル(約158億円)に相当する。韓国政府は本当に1億ドル(約158億円)を必要としているのだろうか。(業界にとってほど)政府にとっては重要ではないはずであり、その真意は測りかねる」

カジノ事業者はこれまで、運転資金の目的に限り同基金からの借り入れが認められていたが、上限は前年の営業費用の50%かつ最大30億ウォン(約3億4,710万円)に制限されていた。ソウル経済新聞によると、改定された指針では運転資金に加え、新規建設や拡張には最大150億ウォン(約17億3,600万円)、改装には最大80億ウォン(約9億2,560万円)までの借り入れが認められる。

しかし同紙は業界関係者の話として、「施設資金へと融資の対象が広がったことは前向きな材料である一方、拠出率の引き上げやカジノ免許更新制度の導入に関する議論も同時に進められており、拡充された支援がより厳しい規制に向けたアメではないかと懸念している」と伝えている。