マサチューセッツ州エバレットにあるウィン運営のカジノ施設、Encore Boston Harborの労働組合員らが、経営陣との間で合意に至らず、ストライキの準備を進めている。一方、ウィン側はカジノ専門メディアのCasino.orgに対し、現状の経済的実態を無視しない公正な合意の形成に尽力する姿勢を強調した。

今週金曜にストライキ決行の構え

先月、Encore Boston Harborの従業員約1350名は、労働条件改善に向けた交渉が繰り返し頓挫したことを受け、ストライキ実施を賛成多数で可決している。組合員はUnite Here Local 26およびTeamsters Local 25に所属している。スロットアテンダント、バーテンダー、調理師、給仕、清掃員、倉庫作業員など、多岐にわたる職種で構成されている。

組合側は4年間で時給10ドル(約1,600円)の引き上げ、時給25ドル(約4,000円)の最低賃金設定に加え、医療保険および年金給付の保証を求めた。なお、組合員が締結していた労働契約は8月31日に期限を迎えた。

カジノ側がこれらの条件に同意していないことから、1000名を超える組合員は現在ストライキの準備に追われている。従業員らは自らの決意を示すため、今週金曜日に職場放棄を行うと警告した。

Teamsters Local 25の組合代表を務めるコールセンター従業員のロサ・メンドーサ氏は、経営陣がスタッフの献身的な働きを正当に評価しなければ、Encore Boston Harborは業務停止に直面すると警鐘を鳴らした。同氏はボストン市民に対し、ストライキが現実のものとなった際には組合員と連帯し、ピケットラインを尊重するよう呼びかけている。

この主張は、Teamsters Local 25会長のトーマス・マリ氏による以前の声明と軌を一にする。同氏は「組合員が歩道に立っているならば、市内のあらゆる労働者と家族に連帯を求める。彼らが外にいる間は、施設を利用しないでほしい」と述べていた。

ウィン・リゾーツ、経済的実態の考慮を要請

同時に、ウィン・リゾーツの幹部がこの問題についてCasino.orgの取材に応じた。ウィン側の代表者は、Encore Boston Harborの従業員を支援し、公正な合意を目指す方針に変わりはないとしつつも、合意内容は「経済的実態に基づいたもの」でなければならないと付け加えた。

ウィン側は、過去4年間でEncore Boston HarborにおけるUnite HereおよびTeamstersの賃金・福利厚生が36.8%増加したと指摘した。これはボストンにおける収益の1.9%増、消費者物価の8.5%増を大きく上回る水準である。会社側は、持続可能な合意には事業の実際の業績が反映されるべきだと強調し、短期的な利益を優先して経済的現実を無視した提案は、長期的な人員削減を招きかねないと警告した。

ウィンは、Encore Boston Harborが2019年6月の開業以来、組合員に対して13億ドル(約2,073億4,000万円)以上の賃金と福利厚生を支払ってきたことを強調している。

ストライキ予定日までにEncore Boston Harborが従業員との合意に至るかどうかは、依然として不透明な状況である。