アイオワ州の連邦裁判所判事は、Kalshiに対し、州の賭博法に基づくスポーツ関連のイベント契約の規制を州に禁じるよう求める仮処分申請を却下した。連邦商品法が州の規制に優先するという同予測市場運営会社の主張に対し、痛手となる判断が下された形である。

スティーヴン・ロッカー連邦地裁判事は、商品取引法がアイオワ州の賭博法に明示的に優先するというKalshiの主張について、勝訴の可能性は低いと判断し、仮処分申請を退けた。

Kalshiは3月、アイオワ州司法長官のブレンナ・バード事務所の担当者との会合を経て、州側が同社の事業に対して何らかの措置を講じる可能性があると判断し、事前差し止め訴訟を提起していた。提訴時点では、アイオワ州によるKalshiへの強制執行措置は取られていなかった。

Kalshiの優先主張は、商品取引法における「明示的な優先条項」とされるものに基づいていた。ロッカーは、州の賭博法を無効化する意図があったのであれば、連邦議会はそれを明確に示す必要があったと述べ、この主張を退けた。

ロッカーは、「商品取引法の制定および改正にあたり、連邦議会が州の賭博法を優先させる意図があったのであれば、その優先について明確に示すべきであった」と記している。「商品取引法の条文はその基準を満たしていない」

ロッカーは、CFTCの「排他的管轄権」は「スワップまたは商品先物売買契約」の規制にのみ及ぶと述べた。また、スワップの法定義にスポーツベッティングが明示的に言及されていない点を指摘している。

ロッカーは文書の中で、「文脈上、『イベント』や『事象』という言葉が金利の変動や穀物価格などの金融市場や資産市場における出来事を指していると結論づけるのは容易である」と述べている。

「『イベント』や『事象』にスポーツの試合結果を含める意図が連邦議会にあったと結論づけるのはより困難である。一般の表現において、例えばミネソタ・バイキングスがフットボールの試合に勝利したことを『事象』や『イベント』とは表現しない。むしろ試合そのものが『事象』や『イベント』であり、最終スコアが『結果』や『帰結』となる」

判事はさらに、排他的管轄権の規定は、州の規制に優先するためではなく、特定の契約市場における主導的な連邦規制当局としてCFTCを位置づける意図であった可能性もあると言及した。

ロッカーは「仮にそれらの要素を考慮したとしても、結果は変わらない。Kalshiは、スポーツ関連のイベント契約が州の規制当局によってスポーツ賭博と解釈される可能性があることを当初から認識すべきであった。事実、同社は広告の中で自らを『全米50州ですべて合法のスポーツベッティングができる最初のアプリ』と表現している」と記している。

さらに「それにもかかわらず、アイオワ州司法長官やアイオワ州競馬賭博委員会が自社のスポーツ関連のイベント契約を違法賭博とみなしているかどうかを確認する努力を一切行わずに、Kalshiは事業を強行した」と続けている。

「アイオワ州法への適合を確保するためにKalshiが新たな技術を導入したり事業の一部を変更したりすることが、この状況下において多額の費用を要するとしても、それは同社が自ら招いた問題にほかならない。より慎重に手続きを進めるべきであった」

アイオワ州司法長官のブレンナ・バードが裁定を歓迎

バードは「この裁定は法の支配とアイオワ州民を守るための勝利である」と述べた。「州外の賭博プラットフォームが、州法を無視して金融市場を規制のないオンラインカジノに変えるための抜け穴を勝手に作り出すことは許されない。Kalshiはアイオワ州の法律を無視できることを証明しようとしてアイオワ州を訴えたが、裁判所はその誤りを指摘した。アイオワ州でスポーツベッティングを提供する者は、すべて同じルールに従わなければならないことをこれで認識したはずである」

今回の裁定により、本訴訟の手続きが進行する間も、アイオワ州はKalshiの規制を継続することが可能となる。本訴訟では、アイオワ州が最終的に強制執行措置に踏み切るかどうか、Kalshiが控訴するかどうか、あるいは裁判所が同社の全面的な主張に対してどのような判断を下すのかについては決着がついていない。