メリーランド州のカジノ収益が4カ月連続で落ち込みを見せており、8月の売上高は前年同月比6%減となった。

メリーランド州ロト・ゲーミング管理局の発表によると、同州の6カ所のカジノにおける2026年8月のGGR(総ゲーミング収益)は、スロットマシンとテーブルゲームを合わせて1億6000万ドル(約245億4,000万円)となった。月間合計としては前年同月比で約1030万ドル(約15億8,000万円)の減少となる。

8月でゲーミング売上の低迷は4カ月連続に達した。2025年の同月と比較すると、5月、6月、7月のメリーランド州カジノ収益も同様に下回っている。

5月は3.7%減の1億6990万ドル(約260億6,000万円)となり、6月は2.4%減の1億5680万ドル(約240億5,000万円)、7月は4.7%減の1億5790万ドル(約242億2,000万円)へと落ち込んだ。

2026年におけるメリーランド州のカジノ収益は、8月までの累計で約12億8000万ドル(約1,963億2,000万円)に達した。これは2025年と比較して2.5%、金額にして約3350万ドル(約51億3,800万円)の減少となっている。

この下落傾向は単に数カ月の不調によるものではなく広範囲に及んでおり、1月と2月のGGRも前年を下回っていた。

考えられる要因

前年比2.5%の減少はパニックを引き起こすほどではないものの、プレーヤーが賭けを控えている理由について疑問を投げかけた。

経済情勢に対する一般の世論はかなり否定的であり、消費者がより慎重になっている兆候が強まっている。

ピュー・リサーチの7月調査によると、現在の経済状況を優秀または良好と評価した米国人はわずか24%にとどまり、35%が不良と答えた。今後12カ月で経済が改善すると期待する声は全体の4分の1に満たない。

ギャンブルに関する消費者の習慣の変化も懸念された。天候やスポーツから今夜のサバイバーのエピソードに至るまで、様々な事象の結果に資金を投じることができるオンライン予測市場の台頭と急増が、従来のギャンブル活動を圧迫しているとも指摘されている。

メリーランド州にはオンラインスポーツ賭博が存在するものの、iゲーミングは導入されていない。

大手2社がいずれも減少

メリーランド州のカジノ業界は、MGMナショナル・ハーバーとライブ・カジノ&ホテル・メリーランドの2つの施設が牛耳った。8月までの期間において、MGMのGGRは3.4%減の5億3590万ドル(約821億9,000万円)となった。ライブはGGRが3%減の4億6600万ドル(約714億7,000万円)を記録している。

MGMナショナル・ハーバーとライブ・メリーランドにおける落ち込みは、州のゲーミング税収の大半をこの2施設が占めているためとりわけ重要である。

リゾート型カジノのうち2施設はプラスを維持しており、オーシャン・ダウンズは3.8%増となる6750万ドル(約103億5,000万円)のGGRを記録した。6カ所のカジノ市場で最小の規模となるロッキー・ギャップは、賭け金が2.1%増の3120万ドル(約47億8,500万円)に成長している。

MGMナショナル・ハーバーのスフィアが開業すれば、近隣の州からより多くのプレーヤーや収益をメリーランド州のゲーミング市場に呼び込む可能性があるが、その実現は2030年頃になるとみられる。

年末までの市場動向によって、2026年の落ち込みが一過性の停滞であるのか、あるいは長期的な低迷の証拠であるのかがより明確になる見通しだ。