マカオのパラダイス・エンターテインメントは、サプライヤー部門であるLTゲームを通じ、米国ゲーミング市場へ再参入する計画を明らかにした。同社は昨年末のカジノ運営事業撤退を受け、提供サービスの多角化を急いでいる。
同社が8月27日に発表した2026年6月30日までの半年間の決算は、8260万香港ドル(約16億8,300万円)の赤字となった。前年同期の2900万香港ドル(約5億9,075万円)の黒字から一転、業績が悪化している。この背景には、SJMリゾーツのライセンス下で運営していたサテライトカジノ「カム・ペック・パラダイス」を2025年12月に閉鎖した影響がある。同カジノは2025年上半期において、3億8260万香港ドル(約77億9,400万円)の収益と1億4880万香港ドル(約30億3,100万円)のセグメント利益を計上していた。
パラダイス・エンターテインメントは、継続事業であるサプライヤー部門の収益が前年同期比67.1%減の4130万香港ドル(約8億4,131万円)にとどまったことも公表した。
その結果、2026年上半期の調整後EBITDAは7440万香港ドル(約15億1,600万円)の赤字となった。前年同期の4130万香港ドル(約8億4,131万円)の黒字から大きく後退しており、これにはサプライヤー部門による5400万香港ドル(約11億円)の調整後EBITDA損失が含まれている。黒字から赤字への転落は、マカオにおけるライブ・マルチゲーム端末の販売収益減少に加え、同事業部門の研究開発費やその他コストの増加が主因であると説明している。
それでも同社は、LTゲームの業績改善を見込んでいる。マカオにおいて次世代LMGプラットフォーム「ブラック・コーラル」の承認が間近に迫っているためである。同プラットフォームは、プレーヤー向けインターフェースとバックエンドのフロア管理ソフトウェアの両面で全面的な刷新を図っている。
「グループは最終テスト段階を積極的に進めており、2026年下半期にはブラック・コーラルの市場投入に向けた完全な規制当局の承認を得る見通しだ。これにより、主要ゲーミング施設への迅速なレイアウト拡大と即時のシステム改修が可能となる」と述べている。
パラダイス・エンターテインメントは、世界中のゲーミングフロアにおけるプレゼンス拡大計画についても詳細を明かした。6月にはシンガポールのギャンブル規制当局から認定メーカーの地位を取得しており、現地のカジノ運営会社への直接販売やシステム導入に向けた道筋が整っている。また、マニラのショールームを地域拠点と位置づけ、ベトナム、カンボジア、マレーシアといった「成長ポテンシャルの高い東南アジアのハブ」へEGM(電子ゲーミングマシン)の足跡を広げる構えだ。
「アジアを越えて、グループは北米の主要ゲーミング管轄区域へ再参入する戦略的イニシアチブを体系的に加速させている」とパラダイス・エンターテインメントは語った。
「過去に構築した強固な技術コンプライアンス体制を背景に、製品のローカライズ、技術認証プロセス、製品テストを積極的に進めている。必要な規制ライセンスを保有する現地の販売代理店を通じ、北米市場向けにカスタマイズした電子ゲーミング製品を展開する方針だ」
「この積極的かつ協力的な販売戦略の枠組みにより、北米ゲーミングセクターで現在高まっているハードウェアの入れ替えやシステムアップグレードの膨大な需要を直接取り込む態勢にある」
パラダイス・エンターテインメントは、初期段階のAIイニシアチブも追求していると付け加えた。ゲーミング技術の専門知識を活用し、多業種に向けた拡張性の高いソリューションを開発する狙いがある。これにより、中核となるゲーミング事業以外の新たな収益源と多角的な成長機会の創出が期待される。
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