元交際相手による通報をきっかけに、800万ドル(約12億7,400万円)規模の賭博組織を運営したとして告発されていたラスベガスのハンディキャッパーに対し、ネバダ州ゲーミング管理委員会が訴追を取り下げたことが明らかになった。

「ワイルド・ビル」の愛称を持つウィリアム・ウェスト・ロバーツ氏(57)は、4月に逮捕された。有効なライセンスを持たずにゲーミング施設を運営した重罪、ゲーミングライセンスなしで賭けの報酬を受け取った罪、さらにネバダ州内の人物から違法に賭け金を受け取った重大軽罪に問われていた。

同氏はコスタリカ拠点のウェブサイトを通じて賭けを受け付け、その売上金を、ラスベガス北西部で所有するジムの収益や、自身の予想・ハンディキャップ事業であるワイルド・ビル・コンサルティングの資金と混在させていたとされていた。

「魔女狩り」

クラーク郡検察当局が独自に事件の追及を進めているとみられる中での動きとなったが、管理委員会が起訴を取り下げた理由は明らかになっていない。

裁判所文書によれば、ロバーツ氏が今週「魔女狩り」と表現したこの捜査は、親権争いの最中であるロバーツ氏の子どもの母親からの密告を発端として開始された。

ロバーツ氏は8月24日の月曜日に「ラスベガス・レビュー・ジャーナル」紙の取材に対し、「FBIはこの件に中身がないと言っている。この事件には何の価値も見出していない」と語り、「彼らは関わりを持ちたがらない。ゲーミング管理委員会は奇妙な理由からそれを引き離さなかったようだ」と述べた。

カジノ経由で800万ドル(約12億7,400万円)

しかし、同紙の報道によれば、ロバーツ氏はクラーク郡検察からマーカム通知を受け取っており、大陪審による起訴を求める方針であることが示されている。

管理委員会が以前主張したところによると、カジノの記録には、同氏がネバダ州のスポーツ賭博で約800万ドル(約12億7,400万円)のレイオフを行ったことが示されていた。捜査員らはこれが、違法とされる賭博組織のリスクをヘッジするための試みであったと主張した。

裁判所文書によれば、ロバーツ氏は2022年から2026年の間に、334件の現金取引報告(CTR)に名前が記載されていた。金融機関やカジノは、1万ドル(約159万円)を超える現金取引についてこの報告を行うことが義務付けられている。

一方、裁判所提出書類によると、潜入捜査員がコスタリカ拠点の海外プラットフォームを通じて、ロバーツ氏に23件の賭けを行うことに成功していた。

ロバーツ氏は同紙に対し、海外のウェブサイトを利用しているのは単に賭けのラインの変動を追跡するためであり、情報提供者から受け取った金銭はスポーツ賭博の予想に関する情報料であったと釈明している。