2026年3月GGRは前年同月比で堅調な伸び

マカオ賭博監察協調局の発表によると、2026年3月のカジノ総収入(GGR)は約250億マカオパタカで、1マカオパタカ=17.6円換算でおよそ4,400億円に相当する。2026年1月から3月の累計は約730億マカオパタカで、円換算で約1兆3,000億円。新型コロナ禍前の2019年同期比で約91.5パーセントの水準に回復し、アジアのIR市場が「回復」から「成長再開」に移行しつつあることを裏付けた。

VIP依存からマスマーケットへ

回復基調のけん引役は、団体旅行が戻った本土中国からの来訪者と、マカオが進めてきたマスマーケット重視戦略だ。大口VIPに依存した従来のビジネスモデルから、ファミリー層や若年層向けの非ゲーミング施設(コンサート、ミシュランレストラン、テーマ施設)への投資に比重を移した結果、客単価は落ちたが来訪者数と総収入が回復した。サンズ・チャイナやMGMチャイナなど主要6社は、2023年のライセンス更新時に合計で1,180億マカオパタカ超の投資を約束している。

日本IR開業への示唆

マカオの事例は、2030年秋の大阪IR開業を控える日本市場にも示唆を与える。運営主体のMGMリゾーツは、マカオ子会社のMGMチャイナで培った非ゲーミング比率の引き上げノウハウを、大阪でも中核戦略とする方針だ。MICE、エンターテインメント、食・文化体験などの非ゲーミング施設を厚くすることで、日本人客と外国人客の幅広い層に訴求し、依存症リスクの抑制にもつなげる設計となっている。