金融活動作業部会(FATF)が実施した世界のゲーミングおよびギャンブルセクターに関する直近の分析により、実店舗型カジノ、オンラインカジノ、スポーツベッティングの各プラットフォームが、他のギャンブル形態と比較してマネーロンダリングのリスクに特に晒され続けていることが判明した。同時に、違法ゲーミングプラットフォームの台頭が同セクターにおける最大の懸念事項の一つとなっている。

FATFは今週発表した声明の中で、犯罪者が実際には賭けを行わずに資金移動の目的でギャンブルプラットフォームを利用することや、検知を逃れるために少額の取引を複数回に分けて行ういわゆるスマーフィング、さらには不正操作の可能性が指摘される試合への異常に高額な賭けや組織的な賭けなど、ゲーミングおよびギャンブルセクターにおける悪用を見抜く方法について各国への警戒を促している。

この分析では、1年にわたりカジノ、ギャンブル活動、ビデオゲームにおける金融犯罪リスクを調査した。その結果、世界的な市場規模の拡大、オンラインプラットフォームの利用増加、そして国境を越えた迅速かつ匿名での取引を可能にする決済手段の普及を背景に、ゲーミングおよびギャンブルセクターにおいて犯罪による新たな悪用の機会が確認されている。

また、ビデオゲームとギャンブルのプラットフォームには国境を越えた顧客基盤や資金の流れなど多くの構造的共通点が存在するものの、ゲームを通じたマネーロンダリングはギャンブルを通じたものと比較して小規模に行われているもようであることが明らかになった。

分析によれば、今日の法管轄地域における主要な課題の一つは、テクノロジーによってゲーミングおよびギャンブルセクター内の活動がオンライン、国境を越えた形、および多様な決済プラットフォームを介して進化を遂げているそのスピードである。規制当局や法執行機関にとってますます複雑なエコシステムが形成されている。活動が広範なデジタル経済と相互に結びつきを強めており、正規の金融システムへの複数のアクセスポイントが提供されているためである。

現金、電子ウォレット、モバイルマネー、仮想資産といったゲーミングおよびギャンブルで使用される決済システムは、多様なマネーロンダリングリスクに対して脆弱であるとFATFは指摘している。

懸念事項の一つに、犯罪者や違法事業者が法管轄地域間における規制アプローチの違いを悪用する問題がある。こうした違いは、民間部門と公共部門の間の情報共有における障壁や、国際協力の課題を生み出す要因ともなり得る。同様に、プラットフォームの実質的支配者に関する株式保有構造が、規制上のチェック基準を回避するように組み立てられる場合があり、特にAML/CFT規制や反汚職の枠組みが脆弱な環境下でその傾向が顕著となる。

さらに本分析では、ゲーミングおよびギャンブル事業者への犯罪組織の浸透と悪用がもたらす継続的な脅威が強調されている。伝統的なカジノは、組織犯罪グループによる運営の支配権獲得や影響力行使の試みに長年晒されてきたが、複雑な所有構造を持つオンライン環境ではこうしたリスクがさらに深刻化するおそれがある。

「強固な防護策がなければ、これらのセクターは詐欺師やプロのマネーロンダラ―、組織犯罪ネットワークにとって魅力的な入り口となり得る」とFATF議長のジレス・トムソン氏は述べている。

「我々が本日示したリスク指標にすべての政府が留意し、監督の強化や違法・オフショア事業者への厳戒態勢の敷設から、国際協力の推進、官民連携の深化に至るまで、適切なリスクベースの対応を講じるよう強く求める」

FATFの分析には、ゲーミングおよびギャンブル活動におけるマネーロンダリングやテロ資金供与に関連する行動面、取引面、運営面の警告兆候を浮き彫りにする一連のリスク指標が含まれており、当局や業界が犯罪による悪用をより的確に検知し阻止する一助となる。