昨年、1億6730万ドル(約264億3,000万円)という人生が変わるほどのパワーボール(Powerball)のジャックポットを手にしたケンタッキー州の男性が、生活を立て直すことができていない。

ジェームズ・ファーシング氏(51)は、9月20日の早朝に逮捕された。2025年4月の高額当選以降で5度目の逮捕、6件目の刑事事件となる。ケンタッキー州ジョージタウンのウォルマートの駐車場で、エンジンがかかったフォード・マスタングの車内で泥酔して眠っているところを保安官代理に発見された。

スコット郡保安官事務所によると、一般市民から仮ナンバーを付けた白いマスタングが交差点の真ん中で停止しているとの通報があり、午前2時57分頃に出動したという。逮捕状によれば、車両はその後に近くのウォルマートの駐車場へ移動し、保安官代理が運転席で眠っている同氏を発見した。

保安官代理の話では、同氏からはアルコールとマリファナの匂いがし、目は充血して潤んでおり、ろれつが回らず、身体のバランスを保つのに苦労していた。

同氏は警察官に対し、ある女性が自分をウォルマートまで運転して送り、その後立ち去ったと主張している。しかし、保安官代理が防犯カメラの映像を確認したところ、マスタングが到着してから警察官が駆けつけるまでの間、誰も車から降りていなかったという。同氏は公共の場所でのアルコール酩酊の罪に問われている。

ジャックポット当選以降に6件の事件

同氏と母親のリンダ・グリズル氏がケンタッキー州史上最高額のパワーボールのジャックポットを受け取って以来、相次ぐ法的トラブルの最新の事例となっている。

当選からわずか数日後、同氏はフロリダ州のリゾート施設で逮捕されている。別の宿泊客を殴打し、保安官代理の顔を蹴ったとされる小競り合いが原因である。のちに減刑された軽罪の認否で有罪を認め、未決勾留期間の服役をもって刑期完了となった。

2月には、身の危険を感じていると訴えた女性の通報を受け付けた警察が対応にあたり、司法手続き参加者への威嚇容疑でケンタッキー州にて逮捕された。

その翌月には、レキシントンの住宅に侵入して約1万2000ドル(約190万円)を盗んだとされる窃盗容疑とマリファナ所持容疑で逮捕されている。これらの容疑は、家主が紛失した現金を発見したと証言したことで、のちに正式に棄却されている。

7月には、ドメスティックバイオレンスの騒動があったとして4度目の逮捕に至った。女性から首に手を回されて呼吸を制限されたと告発され、第1級絞めつけおよび第4級暴行の罪に時せられた。同氏は無罪を主張している。

4度の逮捕に加え、2025年11月にレキシントンで発生したひき逃げ事故をめぐっても起訴されている。検察側は、同氏が時速100マイル(約160キロ)を超える速度で運転した末に衝突事故を起こし、救護措置を取らずに現場から立ち去ったと主張した。

ケンタッキー宝くじで過去最高の当選

同氏は2025年4月26日の抽せんのため、ジョージタウンで1枚2ドル(約320円)の勝ちくじとなるパワーボールのチケットを購入している。ジャックポットの賞金を母親と分け合うことを選び、母親は当時、借金を完済する予定であると語っていた。

ケンタッキー州での過去の有罪判決を受け、ジャックポットに当選した当時は仮釈放中であった。この仮釈放は2025年8月に満了する予定となっていた。

同氏の犯罪歴には、窃盗、麻薬密輸、組織犯罪への関与、ドメスティック暴行、証拠隠滅、拘禁施設からの逃走に関する有罪判決や逮捕が含まれている。

公共酩酊に関する直近の事件については、スコット郡地区裁判所で係属中である。