オランダ賭博当局(KSA)は、ブラックマーケットの急速な普及により、国が毎年5億ユーロ(約892億9,000万円)を超える税収を失っていると警告した。

オランダ政府は、規制市場と同規模の支出額を誇る違法セクターの抑制を模索している。こうした状況下、KSAの執行委員会委員長を務めるマイケル・グルートハイゼン氏は、「冷酷な犯罪組織によるグローバルネットワーク」に対抗するため、国際的な連携が不可欠であると強調している。

同氏は次のように述べた。「適切に規制された国内市場と国内の規制当局があれば、この問題に対処できるという考えに固執するのは甘いと言わざるを得ない。我々は地域担当の警察官で、グローバルな犯罪組織のネットワークと戦っているが、本来であれば国際的な捜査機関を投入すべきである」

グルーハイゼン氏のこの見解は、今月初めに下院で開催された討論を受けたものである。同討論では、政治家らが市場に対する一連の変更案を議論した。

提案には広告の禁止、規制セクター向けの共通ログインポータル、最低賭博年齢の21歳への引き上げ、そしてライセンス保有者数の制限が含まれる。これは、市場が再開された2021年に付与された5年間の初期ライセンスが期限を迎えつつあるためだ。

業界に対する感情は大きく分かれており、SGPとキリスト教民主アピール(CDA)の両党は、オンライン賭博の全面的な禁止を求めた。

その一方で、複数の議員からは、広範な規制変更がブラックマーケットに与える影響を懸念する声が上がっている。

議論の最中、政治家らは党派を超えてブラックマーケットに対する取り締まり強化を支持する姿勢で一致した。また、クラウディア・ファン・ブリュッゲン法務保護大臣に対し、当局がサイトをブロックする権限を拡大するよう促した。

しかし、同国務長官は、インターネットプロバイダーに海外ドメインのブロックを強制したり、KSAが科した罰金を徴収したりする仕組みは現時点では存在しないと警告している。

罰金の効果が薄いことを受け、規制当局は以前より、ブラックマーケットを支えるインフラの解体に注力する方針を示してきた。具体的には、ウェブサイトの視認性を低下させ、「支払いを阻止するための障壁を築く」構えである。

「我々は大手テック企業に対し、自社のオンラインプラットフォームや検索エンジンが、こうした大規模犯罪に利用されないようにする責任を求めている。金融セクターとも対話を進めているところだ。賭けができず、賞金の払い出しもできなければ、賭博の楽しみはすぐに失われるだろう」とグルートハイゼン氏は付け加えた。

同氏はブラックマーケットの危険性も強調し、オランダの自殺防止支援サイトを装って賭博広告を掲載していたウェブサイトの事例を挙げた。

「これらの業者は国内の法律や規制を無視するだけでなく、プレーヤーに対して一切の責任を負わない」とグルートハイゼン氏は指摘する。

「違法賭博業者の大半は、すでに賭博問題を抱え、自己排除登録制度であるCruksに登録している人々を積極的に標的にしている。彼らのメッセージは『Gokstopを回避して、我々と賭け続けよう』というものだ」