大阪府と大阪市が「大阪依存症対策センター(仮称)」の開設に向けた実証事業(9日~10月6日)を始めるのを前に、8日、JR大阪駅近くの商業施設「E―ma(イーマ)」に設けた会場が関係者らに公開された。

 センターはギャンブルやアルコール、薬物、ゲームなど様々な依存症対策の「司令塔」として、当事者や家族の相談を受け、医療機関や自助グループなどへつなぐ役割を担う。大阪・夢洲で2030年秋に開業を予定するカジノを中核とした統合型リゾート(IR)に先駆け、府・市が29年度中の開設を目指す。

 実証事業では、実際に依存症の当事者や家族から相談を受け付けるほか、依存症対策の普及啓発なども試行的に実施する。

 会場には個室の相談室を2か所用意。府・市のケースワーカーや保健師らが常駐し、一部の時間帯は医師も同席する。相談内容に応じて、専門の医療機関や自助グループを紹介する。相談は無料で、原則として府・市の「おおさか依存症ポータルサイト」で事前予約が必要。

 会場内には依存症に関する正しい知識を伝えるパネル展示や、依存を予防するためのセルフケアの手法を紹介するコーナーも設けた。

 8日は府・市の担当者が会場内を紹介し、相談に訪れた当事者らのプライバシーに配慮して相談室は奥まった場所に配置していることなどを説明した。

 府・市は実証事業の期間中の相談件数や内容、ニーズなどを分析し、年度内にまとめるセンターの基本計画に反映する。現在、センターの設置場所は決まっておらず、府・市は利用者の意見などを踏まえて決める方針。