日本の電子部品メーカー「イビデン」のウェブサイトが今週、オンラインカジノ運営側に一時乗っ取られたと、日本のメディアが報じた。

イビデンは電子部品とセラミックス製品を扱う企業で、本社を岐阜県大垣市に置く。

東海テレビの報道によれば、同社サイトは4月13日夕方から数時間にわたり、「海外拠点とみられるオンラインカジノサイトのページ」を表示していたという。

イビデンはオンラインカジノ関連のコンテンツの内容については言及していないが、4月14日に公式サイトで公表した声明の中で「障害」が発生したことを認めた。声明では「お客様ならびに関係者の皆様に多大なるご心配をおかけし、心よりお詫び申し上げます」と謝罪している。

同社によれば、サイトのサーバーは「外部からの不正アクセス」を受けたという。イビデンは警察への通報も検討しているとされる。

4月15日時点でも一部の機能は利用できない状態が続いた。

イビデン、一連の「障害」に調査継続

「調査と復旧対応を継続している。不正アクセスの発生源を特定したい」と同社は声明で述べた。「障害の原因究明、セキュリティ対策の強化、恒久的な対応策の実装に向けた取り組みを続けている」。

イビデンは、今回の不正アクセスで個人情報が流出した事実は確認されていないとしつつも、サイト上に一時的に「悪意あるウェブページが表示された」ことは認めた。

「不正アクセスに伴う潜在的なリスクを考慮し、お客様にはご利用端末のセキュリティシステムを最新の状態に保っていただくようお願いする」と同社はコメントしている。

「保守作業の完了後、改めて状況を報告する。開示が必要な事項があれば速やかに公表する」と同社は付け加えた。

今回のオンラインカジノによるサイト乗っ取りとみられる事案は、オンラインカジノ運営側がアニメ関連の複数ウェブサイトを乗っ取った事例に続く形で発生した。

アニメサイトの乗っ取りは共通のパターンをたどる。オンラインカジノ運営側は、古いアニメ作品の公式サイトのドメイン登録期限切れを狙う。

その後、ドメインを買い取り、元サイトのコンテンツを複製する。無害に見えるアニメコンテンツの中に、オンラインカジノへのリンクを紛れ込ませる手口である。

同様の手口は日本国外でも繰り返されている。今年に入り、ライセンス保持のロシア系ブックメーカーを装う偽オンラインカジノが、ロシア・ヤクーツク市の旧公式サイトを乗っ取った事例が確認されている。

同じく今年、オンラインカジノ運営側はキルギス国営商社の旧サイトも乗っ取ったとされる。