オランダ最高裁判所は、同国で規制されたオンラインギャンブル市場が2021年10月1日に開設される前、無許可のオンライン事業者に発生したギャンブルの損失は自動的に返金されないとの裁定を下した。過去の損失の返還を求めるプレーヤーにとって痛手となっている。
アムステルダム地方裁判所および北ホラント地方裁判所からの事前質問に対して下されたこの裁定では、規制市場の導入前に無許可事業者と締結されたギャンブル契約は、オランダの民法上、自動的に無効とはならないことが示された。
これらの訴訟は、オランダが規制されたオンラインギャンブルの枠組みを導入する前に、マルタの許可を受けた事業者で被った損失の回収を求めた2人のオランダ人プレーヤーに関するものである。
1人のプレーヤーは、2006年から2021年の間にTSG Interactive Gaming Europe Ltdが運営するPokerStarsでプレイし、13万9,464.58ドル(約2,264万円)を失った。もう1人は、2020年8月から2021年7月の間にElectraWorks Europe Ltdが運営するPartyCasinoで13万5,137ユーロ(約2,512万円)を失っている。
原告はいずれも、公序良俗や強行法規に反する法律行為を無効とするオランダ民法第3条40項に基づき、自身のギャンブル契約が無効であると主張した。
最高裁は、オランダの賭博法が無許可のギャンブルを禁止しているものの、民法上のギャンブル契約まで無効にするものではないと結論づけた。また、2021年のオンラインギャンブル関連法が、無許可事業者と締結された契約を無効にすることを意図していたという主張も退けている。
この判断は、過去のプレーヤー損失に関する請求に直面しているギャンブル事業者にとって大きな勝利である。PartyCasinoなどのブランドを擁するEntainはこの裁定を歓迎している。
Entainの広報担当者は、「bwin、PartyCasino、PartyPokerは最高裁判所の裁定を歓迎する」と述べ、「これは、2021年10月1日以前に締結されたギャンブル契約は有効であり、当該契約が無効であるという理由での過去のギャンブル損失の回収は認められないという、事業者側が一貫して主張してきた立場を裏付けるものである」と語っている。
同広報担当者はさらに、「裁判所の決定に照らし、個人または集団を問わず、こうした請求を追求する試みはもはや成り立たない」と付け加えた。
この裁定は、ヨーロッパ各地の裁判所が無許可ギャンブル事業者に関するプレーヤーの損失訴訟への対応に追われる中で下された。
ドイツやオーストリアの事例に関する欧州司法裁判所の近年の裁定は概ねこの問題を国内裁判所の判断に委ねており、EU法が国内のギャンブル免許制度に優先しないことを再確認している。
1月に同裁判所は、オーストリアの事例においてプレーヤーの損失請求は地元の賭博法に基づいて判断されるべきとの裁定を下している。3月にドイツの事業者Tipicoに関連する事案で出された見解も、サービスの自由移動に関するEUルールを遵守している限り、国内の免許制度を支持するものとなっている。
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