カードカウンティングの基本原理

ブラックジャックは、デッキに残っているカードの構成でプレイヤーとディーラーの期待値が変わる数少ないカジノゲームだ。高カード(10・J・Q・K・A)が多く残っているデッキはプレイヤーに有利(ブラックジャック成立率が上がる、ディーラーのバースト率が上がる)で、低カード(2〜6)が多いデッキはディーラーに有利になる。カードカウンティングは、この偏りを追跡してベット額を調整する戦術だ。

ハイロー方式のカウント方法

最もポピュラーな「ハイロー方式」では、各カードに次の値を割り当てる。2・3・4・5・6=+1、7・8・9=0、10・J・Q・K・A=-1。場に出たカードを順にカウントし、「ランニングカウント」として累積する。デッキにまだ複数のデッキが残っている場合、ランニングカウントを残りデッキ数で割った「トゥルーカウント」を使う。トゥルーカウントが高いほどプレイヤー有利で、ベットを増やし、低ければベットを抑える。

現代カジノでの実用性

理論上、正確なカウンティングと適切なベット調整を組み合わせれば、ブラックジャックの期待値をプラス0.5〜1.5%程度に転じることが可能とされる。ただし現代のカジノは対策を強化しており、6〜8デッキのシュー、頻繁なシャッフル、自動シャッフルマシン、カウンターの監視体制などで効果を相殺している。ルール上は違法ではないが、カジノから出入り禁止にされるリスクがあるため、日本のIR開業を見据える読者にとっては「数学的に面白い戦術」として理解しておくのがよいだろう。