- モーターシティ・カジノ・ホテル(MotorCity Casino Hotel)が6,500万ドル(約98億円)規模のアップデートに着手
- 資金の大半は同施設のホテル客室とスイートの刷新に充てられる
- デトロイトの同カジノを所有するのはビリオネアのマリアン・イリッチ(Marian Ilitch)氏
デトロイトのモーターシティ・カジノ・ホテルは、複数年にわたる6,500万ドル(約98億円)規模の改装を進めており、400室の客室とスイートの全面改修を通じて宿泊体験の刷新を目指している。
モーターシティは、400室のホテル客室とスイートをすべて改装するとともに、リゾート内のカンファレンスセンターを改修して目玉となる集会やイベントの誘致力を高め、さらに施設内のレストランおよびバーをアップグレードすることで、施設の魅力を一段と引き上げている。
「モーターシティはこれまでも、人々が素晴らしい時間を過ごすために訪れる場所であり続けてきた。我々は宿泊客がすでに気に入っている要素をさらに発展させながら、活気があり、刺激的で、現代の人々が求める『日常からの脱出と楽しみ方』に合わせた新たな体験を導入していく」と、モーターシティ・カジノ・ホテルの総支配人ジョン・ポリシッキオ(John Policicchio)氏は語った。
ポリシッキオ氏は、今回の6,500万ドルの投資を「エレベート・ザ・エスケープ(Elevate the Escape)」プロジェクトと位置付けている。
モーターシティの最近の客室レビューは、今回のアップデートの必要性を裏付けているようだ。
「部屋は問題なかったが、料金に見合うものではなかった。浴室の隅は不潔だった」と、3月に投稿されたあるレビューには記されていた。
ホテル、レストラン、会議スペースに加え、6,500万ドルの予算配分により、モーターシティのゲーミング領域も刷新される。カジノの入口をリフレッシュし、内装仕上げを更新し、照明を改善する。
モーターシティのロイヤルティ・プログラム「クラブ・メトロ(Club Metro)」でも、新たな会員特典が追加される予定だ。
モーターシティは以前にも、ゲーミングフロアを更新し、新たなハイリミット・エリア、1階の喫煙施設、拡張されたVIPダイニング・ラウンジ、そして2階建てのファンデュエル・スポーツブック(FanDuel Sportsbook)を整備していた。
モーターシティはグランド・リバー・アベニュー(Grand River Avenue)とロッジ・フリーウェイ(Lodge Freeway)の交差点に位置し、デトロイトで唯一の地元資本によるカジノである。
MGMグランド・デトロイト(MGM Grand Detroit)はラスベガスを拠点とするMGMリゾーツ(MGM Resorts)が運営し、ハリウッド・グリークタウン(Hollywood Greektown)はペンシルベニアを拠点とするペン・エンターテインメント(Penn Entertainment)が手掛けている。これに対し、モーターシティはビリオネアのマリアン・イリッチ氏が支配している。
イリッチ氏は、デトロイト・タイガース(Detroit Tigers)、デトロイト・レッドウィングス(Detroit Red Wings)、およびアトランティックシティのオーシャン・カジノ・リゾート(Ocean Casino Resort)の50%持ち分を保有しており、亡き夫とともにリトル・シーザーズ(Little Caesars)ピザチェーンを創業して富を築いた。
マンダレイ・リゾート・グループ(Mandalay Resort Group)が1999年末にモーターシティを開業した際、イリッチ家は25%の持ち分を保有していた。ビリオネアの同家は、2005年4月に5億2,500万ドル(約787億円)でマンダレイの持ち分を買い取り、その後まもなく3億ドル(約450億円)規模の拡張・改修プロジェクトに着手して、2008年に完了させている。
売上と市場シェアは回復途上
モーターシティのカジノは、近年のゲーミング業績でまちまちの結果を報告している。
2025年、同カジノのスロットマシンとテーブルゲームによる粗ゲーミング収入(GGR、gross gaming revenue)は3億7,610万ドル(約564億円)で、2024年のGGR3億8,580万ドル(約579億円)から2.5%の減少となった。モーターシティのカジノ勝ち分(win)は、2023年が3億7,330万ドル(約560億円)、2022年が3億9,650万ドル(約595億円)、2021年が4億3,820万ドル(約657億円)だった。
モーターシティは長年、市内3カジノの中で中位に位置してきた。ペースセッターはMGMグランド・デトロイトで、2025年のGGRは6億530万ドル(約908億円)に達し、同施設のカジノ収益が6億ドル(約900億円)を上回るのは2年連続となった。
ハリウッド・グリークタウンの2021年以降の最高成績は、2024年に記録した2億9,280万ドル(約439億円)である。
これらの数字には、スポーツベッティング、オンラインスポーツベッティング、iゲーミングの収益は含まれていない。
直近の売上減少
木曜日、ミシガン州ゲーミング管理委員会(Michigan Gaming Control Board、MGCB)は、3月のデトロイト・カジノ収益が合計1億1,230万ドル(約168億円)だったと発表した。これは2025年3月から4.5%の減少である。
モーターシティの対面型カジノ収益は2.7%減の3,490万ドル(約52億円)、MGMグランドは3.5%減の5,190万ドル(約78億円)だった。
2025年3月は2026年3月よりも週末の日数が1日多かった。