気づかないうちに、いま各地のカジノフロアで起きている変化がある。それは気づいてみると、いたる所に広がっている。静止型の看板は姿を消しつつある。取って付けたように設置されたテレビは、意図的かつ建築的なデジタル体験へと置き換わりつつある。プレーヤーとのコミュニケーションはもはや頭上を彩るだけのものではなく、空間そのものに組み込まれている。

JCM Globalは、そのデジタルサイネージソリューション(DSS)事業を通じて長年この流れの一翼を担ってきた。しかし、最近同チームと話をして最も驚かされたのは、その取り組みが「壁面のスクリーン」という発想からいかに大きく進化しているかという点だった。

いま事業者が本当に求めているのは柔軟性だ。コンテンツだけでなく、サイネージが空間の中でどう機能するかという点においても、である。

「各事業者、各カジノが、デジタルサイネージで達成しようとする独自の目標を持っている」とJCMのジェームズ・スミス氏(愛称スミティ)は語った。「方向案内かもしれないし、ライブのスポーツ中継のようなエンターテインメント目的かもしれない。あるいは、純粋に情報提供のためのサイネージということもある。そこから、どんなビジュアルが効果的かを一緒に考えていく」。

その問題解決優先の発想は、JCMの最も興味深い導入事例のいくつかに表れている。

スクリーンが建築になるとき
より印象的な事例の一つが、オクラホマ州のチョクトー・ダーラントでのJCMの取り組みである。「ザ・リンク」と呼ばれる大規模ディスプレイが、カジノの2つのセクションの間に設置された。この設備には天井吊り下げ型の映像、側面向きのLEDディスプレイ、そして時間帯によって切り替わる季節コンテンツが含まれる。

「カジノの2つのセクションの間に位置している」とスミティ氏は説明した。「歩いて通り抜けるとき、頭上の映像が見える。振り返って見返すと、反対側にもデジタルディスプレイが見える。おそらく私たちが手掛けた中で最もユニークなプロジェクトの一つだ」。

JCMによれば、このディスプレイはそのエリアでのゲーム収益の大幅な増加と関連があったという。

オクラホマ州のもう一つのプロジェクト、グランド・カジノでは異なるアプローチが取られた。中央のバーの周りに、JCMは3面LEDディスプレイと透明なデジタルバリアを組み合わせて設置した。

「中央バーの周りにスポーツバー向けディスプレイと、バリアとして機能する透明ディスプレイを設置したところ、そのバーの通常時と比べて収益がほぼ3倍に増加した」とスミティ氏は語っている。

こうした視覚的な引きつけと機能的な空間デザインの組み合わせは、繰り返し見られるテーマになりつつある。

透明スクリーン、2つの客層、1つの設置
JCMのポートフォリオの中でも特に注目すべきものの一つが、カリフォルニアの施設で初めて導入された両面透明ディスプレイ技術だ。

その使用法はシンプルかつ巧みである。1台のスクリーンが同時に2つの客層に対応し、面ごとに異なるコンテンツを表示する。同じ物理的な設備でありながら、フロアのプレーヤーにメッセージを表示しつつ、バーやハイリミットルームの客にはまったく別の内容を見せることができる。

「『反対側はどう見えるのか』とよく聞かれる」とスミティ氏は語った。「フロアの人たちに向けたいなら、外向きのメッセージを作る。バーの人たちに向けたいなら、コンテンツを反転させるだけだ」。

この両面表示機能は今や、単なるサイネージではなくデザイン要素として使われるようになっている。コロラド州のゴールデン・メサ・カジノやミシガン州のファイアーキーパーズ・カジノでは、透明LEDディスプレイがポーカールームやハイリミット空間の間仕切りとして使われた。その結果、空間を開放的かつ視覚的につながった状態に保ちながらも、視覚的な仕切りを実現している。

バーとカジノフロアの間に設置されたある事例では、この透明ディスプレイが予想外の利点をもたらした。

「エリア間の遮音壁になった」とスミス氏は述べた。「事業者側もそれをとても気に入っていた」。

カジノフロアの外へ
もう一つ注目すべきは、DSSが従来のゲーミング空間の外にも広がっている点である。リゾーツ・ワールド・ニューヨーク・シティでは、スタジアム様式のゲーミングエリアの上方に吊り下げ式LEDディスプレイを使用している。オレゴン州のチヌーク・ウィンズ・カジノは、ハイリミットルームの上部に湾曲したLEDディスプレイを備え、それに合わせたLEDラップの柱も設置している。

デトロイトのモーターシティ・カジノは、JCMが「フリーモント・ストリートのような雰囲気」と表現する全長80フィートの天井吊りLED通路を設置した。この効果によって、それまで何もなかった通路が、人の流れを引き寄せる視覚体験へと変わった。

ゲーミングとは無関係のエンターテインメント施設まで、その流れに巻き込まれつつある。JCMの最も予想外のプロジェクトの一つは、飛行機内での偶然の会話から生まれたもので、100種類以上のふくらませ式アトラクションを備えたコロラド州のエンターテインメント施設バウンス・エンパイアに、フルステージのLEDおよび透明バリアを設置するに至った。

「彼らは透明なLEDパネルをバリアとして使っているが、それがコンサート体験の向上にもつながっている」とスミティ氏は語っている。「あれには本当に驚かされた」。

ROI対ROO
JCMのDSS事業に関する率直な発見の一つは、事業者が成果をどう評価しているかという点だ。スロットの実績とは異なり、サイネージのROI(投資収益率)を明確に測定することはほとんどできない。

「デジタルサイネージ業界で語られているのは、いわゆるROO(目的達成度)だ」とスミティ氏は説明した。「ビュッフェへ人を誘導するためにサインを設置し、実際に人の流れが増えたなら、そのサインは目的を達成したと言えるのか。施設側はそういう視点で考えている」。

こうした捉え方は重要である。デジタルサイネージは、単なるマーケティング費用ではなく、インフラとして扱われる傾向を強めている。動線を形作り、雰囲気を決定づけ、そうでなければ静的なままだったはずの空間を刷新するのである。

次に来るもの
JCMは先日開催されたIGAショーで、片面・両面のeポスター、透明LED技術、LEDウォールを展示した。しかし本当に注目すべきは製品デモそのものよりも、カジノがデジタル面をいかに柔軟でプログラム可能な不動産として扱い始めているかという点だ。

チョクトー・ダーラントからリゾーツ・ワールドNYC、そしてモーターシティ・カジノに至るまで、そのパターンは明らかである。事業者はもはや「どこにスクリーンを置けるか」を問うているのではなく、デジタル技術が空間を移動する体験をどう変えられるかを問うようになっている。

そしてその転換点にこそ、JCMのDSS事業は単なるサイネージというより、デザイン戦略に近いものとして映る。