Entainは、英国の小売賭け事業が引き続き減速するなかでもオンライン事業の堅調がその打撃を和らげたとして、2026年通期の業績見通しを据え置いた。

ロンドン証券取引所(LSE)上場のギャンブル大手である同社は、時価総額39.1億ポンドと世界有数の規模を誇る。グループ全体の第1四半期(Q1)売上高は3%増で、ゲーミング部門が7%増となる一方、スポーツベッティング部門は3%減少した。

オンラインと小売の間でも同様の差が出た。オンラインの賭け事業売上は5%増、小売の賭け事業売上は3%減だった。ゲーミング売上はオンラインが9%増、小売チャネル全体で1%増、スポーツベッティング売上はオンライン1%減、小売3%減となった。

同社のLadbrokesCoralブランドが英国・アイルランドの繁華街で存在感を示しているにもかかわらず、Entainはさらにオンライン主導の企業へと傾斜しつつある。英国・アイルランドのQ1オンライン売上は、期待を上回る13%増だったと説明した。

一方で小売売上は1%減となった。これは、小売の粗ゲーミング収益(GGY)と参加率の緩やかな減少が続いているとする英ギャンブル規制委員会(Gambling Commission)の統計と整合する。Entainも他の英・アイルランド大手小売事業者と同様に一部事業を縮小しており、今年に入ってからはアイルランドのLadbrokes店舗の一部閉店を発表している。

2026年は波乱含みの航海となる。4月から遠隔ゲーミング税(RGD)が引き上げられ、Entainのオンライン業績に影響を及ぼす公算が大きい。小売部門は税率引き上げの直接的な財務圧力は免れるものの、政治的な監視の目が依然として向けられている。

それでもEntainは、少なくともオンライン事業の好調な年始動と国際事業の動向から自信を得ている。同社は2026年度の見通しを据え置き、オンラインのネットゲーミング収益(NGR)の伸び率を5〜7%、2028年の年間調整後キャッシュフローを5億ポンドと見込む。

「2026年は強い勢いで始まり、Q1もその勢いが続いている。多角化したポートフォリオ全体で取引量が力強く伸びた」と、Entainのステラ・デービッド最高経営責任者(CEO)は述べた。

「これは当社の戦略遂行と事業基盤の強化が着実に進んでいることを改めて示すとともに、世界規模の事業に組み込まれた成長性を浮き彫りにしている。強固かつ堅牢な事業は好調な年始動を切っており、この勢いを土台にさらに積み上げていく」

Entainにとっての国際事業という命綱

英国・アイルランドは、今も、今後も間違いなくEntainの中核市場である。ただし英国の規制・税制が粘着的な状況となるなか、国際事業の重みは今後数カ月から数年でさらに増す可能性がある。

Q1の国際売上高は前年同期比1%増で、ゲーミングが8%増、スポーツが3%減となった。オンラインは2%増で、内訳はゲーミング8%増、スポーツ2%減。小売はトータル4%減となり、ゲーミングが4%減、スポーツが5%減だった。

オーストラリア事業の業績も自信の源となっている。売上高は期待を上回る12%増となった。同社は豪州でLadbrokesNedsという2つの資産を抱え、価値の高い市場で展開しているが、この市場自体も政治的な変化のさなかにある。

オーストラリアとは対照的に、Entainの国際事業のうち中東欧(CEE)セグメントの落ち込みは著しい。ネットゲーミング収益は全体で6%減、オンラインは1%減、小売は30%減だった。

BetMGMは同グループにとって主要な国際収益パイプラインの一つであり続けており、米国・カナダ事業からEntainと合弁相手のMGM Resortsに合わせて6億9,600万ドルの売上をもたらした。

英国での圧力が強まるなか、この国際ポートフォリオからの収益最大化はEntainにとって一段と重要になる可能性がある。不振のCEE部門を巡っては難しい判断が求められそうだ。

「当社の焦点の明確化と最適化施策は、持続可能な成長とキャッシュ創出改善を実現するという確信を強めている」とデービッド氏は付け加えた。「Entainは業界の長期的な勝者となる好位置を維持しており、目前の多くの機会を捉えていく。今後に自信を持っている」