マーチンゲールの仕組み

マーチンゲール法は、ルーレットのアウトサイドベット(赤/黒、偶奇)で「負けるたびに賭け金を倍にし、次に勝てば全損失を取り戻す」という戦略だ。例えば1ドル(約150円)で負ければ次は2ドル、また負ければ4ドル、さらに負ければ8ドル……と増やし、最初の勝利で1ドル分の利益を出す。理論上は「いつか必ず勝つから勝てる」ように見えるが、現実には深刻な欠陥がある。

テーブルリミットと資金量の壁

カジノのテーブルには最大ベット額(テーブルリミット)が設定されており、例えばミニマム10ドル、マキシマム1,000ドルのテーブルでは、7連敗で次のベットが必要額は1,280ドルとなりリミットを超える。また、7連敗する確率は約0.8%で、決して無視できない頻度で発生する。連敗が起きた時点でマーチンゲールは破綻し、大きな損失だけが残る。

他の攻略法も同じ運命

ダランベール法(負けたら1単位増、勝ったら1単位減)、フィボナッチ法(フィボナッチ数列で賭け金調整)、パーレイ法(勝ったら倍賭け)も、いずれもハウスエッジそのものを変えない。数学的事実として、ルーレットのようなマイナス期待値ゲームでは「ベット額を変えるだけの戦略」でプラスの期待値を生むことはできない。攻略法が「機能する」と感じる場合、短期的な運のぶれに過ぎず、十分な試行回数を重ねれば必ず損失に収束する。娯楽として楽しむ分には有用だが、「勝つ方法」としては過信は禁物だ。