自動車とカジノにどんな関係があるのか。

サンディエゴで開催された Indian Gaming Association(IGA、米インディアン・ゲーミング協会)のトレードショー兼大会におけるパネル「Technology, Tradition, & Transformation: Guiding Tribal Resorts into the Digital Era(技術・伝統・変革:部族リゾートをデジタル時代へ導く)」によれば、両者には深い関わりがある。

ラスベガス拠点の建築・インテリアデザイン会社 Cunningham のシニア・アソシエイトでオフィス・ディレクターのエレナ・ゴノーバ氏は、自動運転車、ライドシェア・サービス、バレー係の役割など、考慮すべき論点は多いと指摘した。「設計の観点からは独自の視点でこれらを捉え、実装に向けて取り組んでいる」

ユハービアタム・オブ・サン・マニュエル・ネーション(Yuhaaviatam of San Manuel Nation)の最高ゲーミング責任者ピーター・アルセオ氏は次のように述べた。「事業者として、私たちは発想を切り替え、ライドシェアを設計に織り込む必要がある。ライドシェアだけでなく、無人運転のライドシェアにも対応する必要がある。無人運転車にプレイヤーが轢かれる事態は避けなくてはならない。次に建設するリゾートでは、これらを念頭に置かなければ、取りこぼすことになる」

Cunningham のプリンシパル、ブレット・ユーイング氏が司会を務めたパネルは、世代差も懸念材料となるなか、カジノ設計において考慮すべきさまざまな側面を検討した。

ユーイング氏は次のように述べた。「私たちはAIとロボット工学に囲まれている。全員がこの技術と向き合いつつ、同時に世代間のシフトも進んでいる。私のようなベビーブーマー世代は素材により関心を持つ。X世代やそれ以降の世代は、『今自分がどこにいるか、何をしているか』を見せることに重点を置く」

ユハービアタム・オブ・サン・マニュエル・ネーションが保有する Yaamava' Resort & Casino では、ロボットが料理やその他のサービスを客室に届けるオプションを顧客が選べるとアルセオ氏は説明した。人手確保が難しい時代において、ロボット・サービスは不可欠な存在となっている。

アルセオ氏は次のように述べた。「出勤する従業員に大きく依存せざるを得ず、それが既存スタッフへの負担となる場面も多い。ロボットはその負担を軽減する。我々は『技術で人を置き換えるのではなく、人を助けている』という言葉を掲げている」

セネカ・ネーションのケビン・ネフューCEOは、AIにはリスクが伴うと指摘しつつ、それに見合う恩恵も得られると述べた。

「地味に聞こえるかもしれない」とネフュー氏は述べた。「初手で全員にAIを与えるということではないが、長期的には、最大の資産である主権と情報を守ることにつながる公算が大きい。情報はカギであり、おそらく現代における我々の最重要資源の一つだ」

アプリ設計も検討対象だ。アルセオ氏は「運転中にテキストを打つ人はいない」と冗談めかしつつ、Yaamava' のアプリは片手で便利に使えるよう設計されていると説明した。

「月次で戻ってくる利用者は累計11万4,000人に上る。これらは当施設に忠実なデータベース内のエンゲージメント度の高い人々であり、独自の体験を作り上げてきた結果だ。他で見たことのないものになっていると気付くだろう。これらは社内で、アプリの操作性を徹底する意図を持って実施したものだ」とアルセオ氏は述べた。

ネフュー氏は、セネカにとって最重要課題の一つであるインフラ近代化の重要性を語った。また、Light & Wonder の支援を受けて新たなカジノ・マネジメント・システムを導入したという。

もっとも、最も重要なのは、いわば「ビジネス入門の第1ページ」の内容だとネフュー氏は指摘した。

「我々が究極的に求めるものは何か。それは顧客が満足するだけでなく、セネカに繰り返し再訪したいと思ってくれることだ。1度限りではなく、何度も何度も」