【ニューヨーク=AP】元NBA選手でアシスタントコーチも務めたデイモン・ジョーンズ容疑者(49)が、マフィアとされる人物や他のバスケットボール関係者を含む30人超が逮捕された賭博不正事件で、初めて有罪答弁に転じる見込みであることが分かった。
17日の裁判所提出書類によると、ジョーンズ容疑者の答弁変更の審問は5月6日、ブルックリン連邦地裁で予定されている。
同容疑者はこれまで、不正ポーカーゲームでの収益供与、ならびにスター選手レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスの負傷に関する非公開情報をスポーツベッターに提供したとする個別の起訴に対し、それぞれ無罪を主張していた。
ジョーンズ容疑者は両件で電信詐欺共謀とマネーロンダリング共謀の罪に問われている。
弁護人のケネス・モンゴメリー氏にはコメントを求める伝言を残した。同氏は11月の罪状認否で、「司法取引交渉に入る可能性がある」と裁判官に述べていた。
ジョーンズ容疑者はかつてジェームズとチームメートだった。昨年10月には、ポートランド・トレイルブレイザーズのヘッドコーチでバスケットボール殿堂入りを果たしたチョーンシー・ビラップス氏、マイアミ・ヒートのガード、テリー・ロジアー選手、負傷情報で利益を得たとされるスポーツベッター1人ら多数とともに逮捕された。
ジョーンズ容疑者は、ポーカー詐欺と非公開情報によるスポーツベッティングの両方で起訴された3人のうちの1人。現在は保釈中である。
テキサス州ガルベストン出身の同容疑者は、1999年から2009年にかけて11シーズンで10チームを渡り歩き、選手として総額2000万ドル以上を稼いだ。2005〜2008年にはクリーブランドでジェームズと共にプレーし、2022〜23年シーズンにはジェームズが所属するロサンゼルス・レイカーズで非公式アシスタントコーチを務めた。
検察によると、ジョーンズ容疑者は2023年2月9日のミルウォーキー・バックス戦前に、ジェームズが負傷で出場しない情報をベッターに売却または売却しようとし、匿名の共謀者に「情報が出る前に今夜はミルウォーキーへ大きく張れ」とテキストを送っていた。
テキスト送信時、ジェームズはレイカーズの負傷者リストには含まれていなかったが、検察によれば、NBA歴代最多得点選手の同選手はその後、下半身の負傷により同試合の欠場が決まった。レイカーズは同試合を115対106で落とした。
検察は、2024年1月15日にはスポーツベッターのマーベス・フェアリー容疑者がジョーンズ容疑者に約2500ドルを支払い、当時レイカーズのフォワード/センターだったデイビスが負傷により対オクラホマシティ・サンダー戦で出場時間を制限されるとの情報を得たとしている。
フェアリー容疑者はサンダーの勝利に10万ドルを賭けたが、情報は誤りだった。デイビスは通常通り出場し、27得点15リバウンドを記録、レイカーズが112対105で勝利した。フェアリー容疑者はその後、情報料2500ドルの返金を要求したという。
ポーカー詐欺に関し、検察はジョーンズ容疑者を、改造されたシャッフリングマシン、隠しカメラ、特殊サングラス、さらにテーブルに組み込まれたX線装置まで用いて仕組まれたポーカーゲームへ、知らないプレイヤーを誘い込むために利用された元NBA選手の一人と位置付けている。
起訴状によると、ジョーンズ容疑者はハンプトンズでのゲームに対し2500ドルを受け取り、関係者への注意を払うよう指示された。指導役はそれらの人物をジェームズやNBAオールスターのステフ・カリーに例え、迷った時は降りるよう伝えたとされる。
検察によれば、これに対しジョーンズ容疑者は「俺が何をやってるかお前らも分かってるだろ!!」とテキストを返した。
ポーカー詐欺は、ニューヨークの犯罪組織が運営する違法ポーカーゲームを用いることが多く、収益の一部をガンビーノ、ジェノベーゼ、ボナンノの各マフィア・ファミリーに分配する必要があったと検察は主張している。
当局の法廷書類によれば、これらのファミリーの構成員は債務回収や事業継続のため、暴行、恐喝、強盗を含む暴力行為にも関与したとされる。
3ポイントシュートを得意としたジョーンズ容疑者は、かつてinsidehoops.comのインタビューで自らを「世界最高のシューター」と呼称したこともある。2003〜2006年の3シーズン連続で全レギュラーシーズン試合に出場した。
現役引退後は、キャバリアーズで「シューティング・コンサルタント」を務め、ジェームズを中心に同チームが2016年にNBAチャンピオンに輝いた際にはアシスタントコーチを務めていた。