元レンジャーズ(Rangers)のサッカー選手ケビン・トムソン(Kevin Thomson)は、同クラブでコーチとして働いていた際に賭博行為を理由に停職処分を受けたと明らかにした。しかし、賭博店に入って賭けをするためではなく、単にトイレを借りたかっただけだと主張している。

トムソン氏は、2007年から2010年までの間にレンジャーズで71試合に出場した。2016年に選手として引退した後、同クラブでユースコーチとして働いた。その時期に、賭博規則に違反したとして停職処分を受けた。

今週、ザ・ブレイクダウン(The Breakdown)ポッドキャストで、ライバルクラブ・セルティック(Celtic)の元選手チャーリー・マルグルー(Charlie Mulgrew)氏と語る中で、トムソン氏は内部停職処分について明らかにした。

「トイレを借りるだけのつもりだった」とトムソン氏は主張した。「あまりに気が滅入っていて、賭けをする気にもなれなかった。ただトイレに行きたかっただけだ」

ティーンエイジャーの少年たちに賭けを促す行為

しかし、元スコットランド代表選手はサッカーの賭けを実際に行った。本人によれば、指導していた14歳未満のユース選手たちに賭けをするよう促されたという。

「少年たちがクーポン(パーレー)やそれに類するものについて話していた」とトムソン氏は語った。「私はクーポン派ではなかった。馬の方が好きで、実のところサッカーにはそれほど詳しくなかった。それなのに少年たちが『このチームはどうだ』『あのチームはどうだ』と話していたので、少しだけ種が植え付けられてしまった」

トイレをどうしても我慢できなくなり、トムソン氏はスコットランド北部のアバディーンでの試合を終えた後のチームバスから降りた。バスはウィリアム・ヒル(William Hill)の賭博店の横で停車したが、同社が増税を理由に店舗を閉鎖しているため、こうした店舗は英国で次第に少なくなりつつある。

しかし、トイレのドアは施錠されていた。そのため、鍵を借りるためにトムソン氏は店員に、賭けをするつもりだと告げた。用を足した後、同氏は4試合を組み合わせたパーレーに20ポンド(約27米ドル)を賭けた。

CCTVが捉えた事件

その賭けは当たったが、トムソンは利益を自分で受け取る代わりに、同僚にウィリアム・ヒル(William Hill)の店舗へ行くよう頼んだ。

「だから彼は店に入り、私の代わりにその賭けを受けた。今となっては不審に見えるが、当時は何の疑いもなかった」とトムソンは述べた。「不審な点など一切なかった」

しかし、CCTVカメラがレンジャーズのコーチを認識したことで、経営陣はこの事件に気付いた。

英国、プレーヤーによる賭博を厳格に禁止

英国の賭博規則は、選手とコーチ陣がサッカーの試合に賭けることを禁じている。

別の選手も賭博が発覚し処分を受けており、イングランドの選手は昨年、5カ月の出場停止処分を科された。

トムソン氏は、事案が内部処理されたため、より軽い処分を受けたと述べた。同氏によれば、2試合の猶予付き出場停止処分を科されたという。2021年にレンジャーズを退団した同氏は、現在、自身のサッカー教室「ケビン・トムソン・アカデミー(The Kevin Thomson Academy)」を運営している。